こんにちは!岡山空港タクシー スタッフ・A子です。
立秋を過ぎ、暦の上では秋ですが、「秋立つ」とは名ばかりで、暑さ厳しい毎日ですね。これから次第に、頬を撫でる朝夕の風に夏の終わりを予感させる日が訪れることでしょう。それでも気分はまだまだ夏真っ盛りです。めいっぱい過ぎゆく夏を楽しんでいこうと思います。
そんな夏から秋の瀬戸内を満喫できる祭典が開幕しました!3年に1度、瀬戸内海の12の島々と2つの港を舞台に開催される現代アートの祭典「瀬戸内国際芸術祭」の2022年夏会期がスタート!そこで今回は、その舞台のひとつとなる「玉野市宇野港周辺」にスポットをあてて、その魅力をご紹介します。
▼コンテンツ
1.アートな港「玉野市宇野港」いまむかし
2.海風に誘われて、ゆるりアート散策
3.イチオシ撮影スポット&ひと休みスポット
4.その他周辺のおすすめスポット
■アートな港「玉野市宇野港」いまむかし
玉野市は岡山県の南端に位置し、瀬戸内海に面した温暖な気候の湾岸都市です。瀬戸内海の島々への玄関口であり大型客船の寄港地でもある「宇野港」をはじめ、面積200haの広大な園内に7,000本の桜のほか、約300種15万本の花木があふれ、四季折々の自然が楽しめる「みやま公園」、瀬戸内海国立公園に指定されている景勝地「渋川海岸」「王子が岳」など、観光資源を数多く有しています。中でも、瀬戸内国際芸術祭でアートな島々への岡山県側からの玄関口となる「宇野港」周辺には、港町の風景と響き合う瀬戸芸の公式作品などが徒歩圏内に点在し、おしゃれなカフェや個性的なショップも続々出店。パブリックアートと街歩きを楽しめる観光スポットとして、近年、国内外の旅行客から人気を集めています。
瀬戸内海の海上交通の要衝である宇野港は、昭和5年(1930年)に岡山県で初めて外国船が入港できる港として開港し、2020年、開港90周年を迎えました。大型客船バースや緑地が整備され、旅客フェリー輸送の拠点としてだけでなく、賑わいと潤いのある交流型ウォーターフロントとしての空間創出を推進しています。
大型客船バース(クルーズポートウノ)には様々なクルーズ客船が入港します。
(写真はフランスの豪華客船「ロストラル」2017年4月撮影)
第二緑地のメモリアルパークには、宇野港築港の立役者・第8代岡山県知事・桧垣直右氏の銅像と、かつて運航していた本州と四国を結ぶ宇高連絡船の記念碑があります。
また、小型旅客船乗り場前の駐車場の後ろ(海側)には、宇高連絡船時代の岸壁跡が遺構として残っており、往時の姿をしのぶことができます。目立たない場所ですが、遺構の脇に案内板もあります。付近に、この後ご紹介する瀬戸芸の新規作品「本州から見た四国」も設置されていますので、目印にされるとよいと思います。
■海風に誘われて、ゆるりアート散策
では、海風に吹かれて、港の風情に溶け込むアート作品をゆるりと鑑賞とまいりましょう!
宇野駅:「JR宇野みなと線アートプロジェクト」(作家/エステル・ストッカー)
駅舎まるごとモダンアートに!JR宇野みなと線アートプロジェクト(常山駅、八浜駅、備前田井駅、宇野駅)のシンプルながら目をひく作品。駅舎を白と黒のラインで装飾しモダンな装いに。
第一突堤緑地:「宇野のチヌ」(作家/淀川テクニック)
玉野のアート作品のシンボルともいうべきオブジェ。瀬戸内の島々で集められた漂流ゴミなどを使い、チヌ(クロダイ)をイメージして制作。すべり台になっている併設の「宇野コチヌ」とともに、ユニークなアートとして人気を集めています。
中央公園:「海の記憶」(作家/内田晴之)
港から街の中心部へ。玉野市役所前の中央公園のシンボル。御影石の上に浮かんだ船のようなオブジェは、そのなかに世界各地の海水を秘めているそう。周りの景色を映し出す神秘的な佇まいは、街の風景に溶け込みながらも、その存在感を放っています。
宇高連絡船の遺構付近:「本州から見た四国」(作家/アイシャ・エルクメン)
夏会期から公開されたトルコ出身の作家、アイシャ・エルクメンの新作。かつて宇高連絡船が発着した港の跡地にて、その向こうにある四国の形をステンレスのパイプを用いて1本の線で表現し、空に切り取られた四国が浮かび上がります。
その他にも、瀬戸芸の公式作品や様々なパブリックアートがちりばめられています。屋内作品の鑑賞は有料で、瀬戸芸のパスポートが必要ですが、屋外作品は無料で自由に見られます。常設で展示されている作品も多く、瀬戸芸開催中でなくとも常時見ることが出来ますので、散策がてらいつでも気軽に鑑賞できるのが魅力です。
■イチオシ撮影スポット&ひと休みスポット
フォトジェニックな「UNO」モニュメント
宇野港第一突堤には石造りの「UNO」モニュメントが登場!新たな写真スポットとして人気を集めています。
「おまち堂」のデッキから海景色とともに眺める「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」
散策に疲れたら、ちょっとひと休み。「宇野のチヌ」オブジェのそばに、かき氷の人気店「おまち堂」があります。旬のフルーツをたっぷり使ったかき氷やフレッシュジュースは絶品!屋外にデッキ席があり、「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」や宇野港を眺めながら、絶好のロケーションで、のんびりリフレッシュできます。
シロップもすべて手作りでフルーツ本来の良さを生かした、フワフワ食感&繊細な口溶けのかき氷とともに、「宇野のチヌ」「宇野コチヌ」と海景色を眺めて、ほっとひと息。ひとときの涼を楽しむ贅沢な時間です。
■その他周辺のおすすめスポット
観光スポット:自然美を満喫!「みやま公園」&「深山イギリス庭園」
玉野市のほぼ中央部、岡山市街地から玉野方面に向かう国道30号に接した自然がいっぱいの都市公園です。面積200ha(東京ドームの約40倍)の広大な園内に300種を越す約15万本を植栽。園内には、児童広場やドッグラン、パターゴルフ場なども設けられ、お子様からご年配の方まで幅広く楽しめる憩いの空間となっています。
いつ訪れても、あふれる自然のスケール感に驚かされます。夏は涼やかに森林浴を。マイナスイオンをたっぷり浴びてリフレッシュ!また、これから秋は紅葉が見頃となります。春夏秋冬、四季折々の風景に出会えますよ。
採れたて野菜や鮮魚を販売する園内の「道の駅みやま公園」では、週末祝日を中心に不定期で駅前マルシェも開催され、多くの人で賑わいます。
広い園内、見どころは満載なのですが、中でも私がおすすめしたいのが本格的な英国庭園「深山イギリス庭園」です(有料施設です)。
玉野市の市政60周年を記念して、2000年にオープンした英国式庭園。イギリスの著名な庭園技師、ピーター・サーマンさんが基本設計を手がけました。その特徴は、自然の風景の中に多くの花や樹木がそれぞれの美しさとともに共存し、四季折々の自然に調和した、イギリスの歴史と文化がはぐくんだ自然美を基本としたものです。いわゆるテーマパークのような空間ではなく、玉野の自然の美しさと英国の庭園様式の造形美が見事に響き合っています。
庭園内には、水路や噴水があります。運河を意味する「カナール」と呼ばれる庭園中央の池を囲む空間は私が大好きな場所。水辺の静けさの中でリゾート気分が味わえます。
園内は6つのテーマガーデンから構成されています。一番の見頃は「ローズガーデン」が満開になる5~6月です。
取材に訪れた7月下旬は、少しシーズンは過ぎましたが、それでもバラが綺麗に咲いていました。(写真2枚目 7月24日撮影)
また、庭園の全景を一望できる見晴らしの丘からの眺めも最高ですよ。
季節を映す花ガーデン。多種多様の生き生きとした花々が織りなす豊かな景色は潤いに満ちあふれています。思わずため息がこぼれるほどの優美な世界観。日常から別世界へといざなってくれる秀麗な庭園で、おだやかな時間を過ごしてみませんか?
グルメスポット:扉を開ければそこは台湾!台湾カフェ「無天茶坊」
宇野港周辺には、個性的なカフェやショップが集まり、美味しいランチやスイーツを楽しめるグルメスポットもいっぱい。中でも私のイチオシは、本格的な台湾烏龍茶と日本ではなかなか味わえない台湾の食文化を本場さながらに楽しむことができる台湾カフェ「無天茶坊」です。
町で長く親しまれた旧中国銀行の建物を、外観はそのままに、リノベーションして台湾の雰囲気を再現。
開放的な吹き抜けの空間。台湾情緒あふれるエキゾチックな世界が広がります。
中国茶器に彩られた本場の茶藝館さながらの茶坊スペース。中国高級茶藝師の袁(エン)さんが、本格的な作法で、台湾茶を提供してくれます。
ランチでは、台湾の伝統的な家庭料理に日本人の味覚や嗜好も加味した、親しみやすい本場の味を堪能できます。
写真は、本物の台湾鉄道のお弁当箱で提供される「台湾鉄道弁当」(日替わりスープ、スイーツ、烏龍茶付き)。レトロなステンレスの二段重ねのお弁当箱が旅情を誘います。中には台湾の家庭料理「排骨飯(パイコーハン)」をメインに台湾らしさが彩り豊かに詰め込まれています。鉄道ファンならずとも、プチ旅行気分でテンションが上がります!
台湾の伝統スイーツ「豆花」や台湾茶の鉄観音で作る「鉄観音フルーツティー」など、甘味やドリンクも多彩に揃います。
「ここは台湾?」と本当に錯覚しそうな本場感を演出してくれるカフェ。テイクアウトメニューも充実してますので、アート鑑賞がてら港でピクニックもよいですね。お腹も心も満たされる海街時間を過ごしてみてはいかがでしょうか?
宇野港の歴史とパブリックアート、周辺のおすすめスポットをピックアップしてご紹介しましたが、他にも見どころがいっぱい。また「瀬戸内国際芸術祭2022・夏会期」は9月4日まで開催中!秋会期は9月29日~11月6日開催予定です。メモリアルな宇野トリップへぜひ!
特別協力:玉野市商工観光課
(記事作成にあたり、玉野市商工観光課様にご協力いただきました。)
岡山空港から宇野港までのタクシー所要時間と運賃
普通車で 1時間10分 約13,000円
※当日の交通状況により多少前後しますので、ご了承ください。
※掲載の情報は2022年7月30日現在のものです。